2018年、準備はいいですか? 暗号通貨革命は、数あるペニー通貨から“フェニックス”を探すゲーム

明けましておめでとうございます。旧年中は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。気付けば早いもので、このブログも3度目の年越しを迎えました。「暗号通貨革命」を支えて下さる、多くの方々に感謝の気持ちで一杯です。今年も「感謝の心」を忘れずに、続けて行きたいと思います。

さて、長らく温めてきたポジショントークが、ついに日の目を見る日がやって来ました。今日は元旦ですから無礼講で、毎年恒例になりつつあるポジショントークで、新年のご挨拶に代えさせて頂きたいと思います。

まず初めに、新年早々皆さんに謝っておかなければならない事があります。昨年、Rippleには「月と化す」と言う伝説があるとお伝えしましたが、実は事実と異なるポジショントークをしてしまいました。深く反省します。正しくは、2018年頃「鳥になる」が真の伝説です。

フェニックス

(不死鳥)

物事には全て意味がある。フェニックスは、蛇(または竜)のウロボロスと同じく「死と再生」「不老不死」という意味を持つと言われています。wikipediaでフェニックスを調べると、以下のように説明されています。

フェニックスまたはフェニクスは、死んでも蘇ることで永遠の時を生きるといわれる伝説上の鳥である。寿命を迎えると、自ら薪から燃え上がる炎に飛び込んで死ぬが、再び蘇るとされており、不死鳥、もしくは見た目または伝承から火の鳥ともいわれる。

wikipedia

古代エジプトの神話に登場する、聖なる鳥(ベンヌ)がその原型だと考えられており、当時のエジプト人は、「太陽神ラーに従うベンヌは、毎晩ヘリオポリスのラーの神殿の炎へ飛び込んで死に、毎朝その炎から生まれる」と信じていたようです。

過去このブログでは、仮想通貨から生まれた欧州統一通貨ユーロは、その誕生までに実に50年の年月を要した事を学びました。当初、一般市民には知らされていなかったこの通貨統合構想は、2度の世界大戦の反省から、恒久平和を目指し作られたものでした。

後で紹介する「アフター・ビットコイン」の著者中島真志氏によれば、1990年~2000年代にかけて、すでにいくつかの中央銀行で「電子現金」の実現を目指すプロジェクトが発足されており、日銀も1990年頃から極秘に研究を行っていたと言います。

すべてはここから始まっている はるか昔から存在する世界通貨のアイデアとØに隠された3つの意味

中央銀行が「電子現金」の研究を開始する僅か2年前。イギリスの経済専門誌The Economist(エコノミスト誌)の1988年1月号に、世界通貨に関する興味深い論文が掲載されています。当時の表紙には、フィアットが燃える中「TEN PHOENIX Ø 2018」と描かれた「金貨」の誕生と「世界通貨に備えてください(Get ready for a world currency)」というメッセージが発信されています。

なお、この金貨に記された記号には、3つの意味が隠されています。

  • 1つ目に、Ø(ファイ)は数学で空集合を表し、どこにも属さないと言う意味で、分散型である暗号通貨を指しています。
  • 2つ目に、0と1で作られたØは、量子力学的重ね合わせの状態であり、量子ビットを意味します。
  • 最後に、0から1は新たなるスタート、フィアット(負債)からの「再生」です。

つまり、これらが30年も前から暗示されているのです。量子コンピュータも1980年代から研究されています。金貨に記されたTEN PHOENIXが、当初期待していた通り『金1オンス=10XRP』を指すのであれば、今年もきっと皆さんの笑顔が見られるに違いありません。

※上記は、昨年の「月と化す」と同じく、すべて私個人の見解です。ご留意ください。

量子コンピューティング技術とAIによる新世界の幕開け

日本の1万円札に描かれ、東洋のフェニックスと例えられる鳳凰(ほうおう)は、徳の高い王者による平安な治世と優れた知性を持つ人が生まれると姿を現します。また、鳳凰は『めでたい事の起こる前兆の幻の霊鳥』として語られています。

人類は高度な並列計算を可能にする量子コンピューティング技術とAIによって、やがてシンギュラリティ(技術的特異点)を迎えますが、2018年は鳳凰が姿を現す、まさに相応しい年と言えるのではないでしょうか。※鳳凰は、応竜(おうりゅう)、麒麟(きりん)、霊亀(れいき)と並び「四霊:しれい (四神:ししん)」と呼ばれます。

この暗号通貨史上、最も重要だと思われる論文ですが、残念ながら日本の界隈のメディアでは、殆ど話題になっていません。しかし、ヴィタリック・ブテリンなどによって創刊された海外のクリプトメディアBitcoin Magazineでは、ビットコインのような世界通貨は決して新しいアイデアではないとして、2014年に「A World Currency – Not a New Idea」と題した記事で、この論文が取り上げられています。以下がその冒頭になります。

今から30年後、アメリカ人、日本人、ヨーロッパ人、そして他の多くの豊かな国の人々、そして比較的貧しい国の人々は、おそらく同じ通貨で買い物をするようになっているでしょう。物価はドルや円やドイツマルクではなく、例えばフェニックスで表示されるでしょう。フェニックスは、今日の各国通貨よりも便利なので、企業や買い物客に好まれることになるだろう。今日の各国通貨は、過去20世紀の経済生活に大きな混乱をもたらす趣のある原因のように思われます。<以下続く>

表紙のデザインばかりが注目されていますが、重要なのはその中身です。

The Economist1988年1月号

特に重要な箇所を一部抜粋します。

フェニックス・ゾーンは、各国政府に厳しい制約を課すことになるだろう。例えば、国の金融政策などというものは存在しないだろう。世界のフェニックスの供給は、おそらくIMFから派生した新しい中央銀行によってフィックスされることになるでしょう。世界のインフレ率(つまり狭い範囲内で各国のインフレ率)がその責任を負います。各国は一時的な需要の落ち込みを税金や公共支出で補うことができるが、財政赤字を補うためにはお金を刷るのではなく借金をしなければならない。インフレ税に頼らなければ、政府やその債権者は、現在よりも慎重に借入や融資の計画を判断せざるを得なくなるだろう。これは経済主権の大きな喪失を意味するが、フェニックスを魅力的にさせる動向は、いずれにせよその主権を奪っていくことになる。為替レートがほぼ変動する世界でも、個々の政府の政策の独立性は、非友好的な外部の世界によってチェックされてきた。

フェニックスへの道を準備するという事は、政策上の合意のような見せかけの合意を減らし、より現実的な合意になる事を意味します。それは、既存の国のお金と並んで国際的なお金の民間部門の使用を許可し、それから積極的に推進することを意味する。そうすることで、人々は最終的に完全な通貨統合への移行に向けて、自分の財布で投票する事が出来るようになります。フェニックスは、現在の特別引出権(SDR)のように、各国通貨のカクテルとして始まるだろう。しかし、そのうち国民は、利便性と購買力の安定性を求めてフェニックスを選ぶようになる為、各国通貨に対するフェニックスの価値は重要ではなくなっていくだろう。

bitcoinmagazine A World Currency – Not a New Idea FEBRUARY 25, 2014

もし、このフェニックスが本当に実現するなら、新たな世界中央銀行は、AIIB(アジアインフラ投資銀行)やBRICS銀行(新開発銀行)など、米国ではなくイギリスと手を組む中国主導の新体制から誕生すると予想出来ます。

Rippleの分散型為替は、ハイエクが予測した「電子計算機」を遥かに超えるスケールのものです。世界中央銀行は、量子コンピュータとAIという超知的生命体(SUPER HUMAN:超人)によって、ゲゼルが言うインフレもデフレもない世界を目指し、人類は最終的にケインズが言う、お金を持っているだけの人物より、「本当に今を充実して生きられる人」だけが、尊敬される時代へと進化して行くに違いありません。なぜなら「価値は時間の関数」ですが、物理学のブロック宇宙論や現在主義によれば、現在、過去、未来は同じで、「時間」は「人間の記憶」によって作り出される幻想にすぎず、存在しない可能性があるからです。

エコノミストの記事の全文(英語)は、こちらのサイトで読む事が出来ます。あなたもこの記事を読めば、中央銀行の水面下の動きや世界通貨フェニックスを軸とする、マネーの未来を読み解くことが出来るかも知れません。

ようやく中央銀行の分散型台帳技術の動きが表面化

2017年11月3日、ウルグアイの中央銀行は、世界で初めてブロックチェーン技術を活用した「法定デジタル通貨(eペソ)」の試験運用を開始しています。

元々ウルグアイはアングラマネーが集まる場所で、過去OECD(経済協力開発機構)から、非協力なタックスヘイブンのブラックリストにも挙げられた事があります。ウルグアイ中銀総裁がeペソ発行の背景に挙げている理由も、コストの問題だけでなく、脱税や資金洗浄対策も意識していると言います。

主に水面下で進む中央銀行のブロックチェーンの動向を追っていたのは、「銀行と寝た仮想通貨Ripple」と揶揄される、XRP保有者だけだと思います。日銀出身者中島真志氏は、ビットコインは「終わった」、ブロックチェーンは「これからが本番」と言います。彼の著書、アフター・ビットコインを読めば、中央銀行も含めた多くの金融機関のDLTの最新動向を学ぶ事が出来ます。

アフター・ビットコイン: 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者

アフター・ビットコイン: 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者 [単行本(ソフトカバー)]中島 真志新潮社2017-10-27

アフター・ビットコインの第6章では、ブロックチェーンによる送金革命「フェニックス・プロジェクト」、いや間違えた「リップル・プロジェクト」に関して特集が組まれています。

日本でも2017年12月15日から37の金融機関(三井住友銀行やりそな銀行など)が、韓国の大手銀行2行と、リップルを活用した送金実験を行っています。早ければ来春にも実送金を開始するようで、以下の日経モーニングプラスの動画では、実際の送金アプリのデモ画面が確認出来ます。

日経モーニングプラス「エコノコンパス」(2017.12.15)

準備は整った!?2018年G7中央銀行もXRPを購入する可能性がある

昨年、Ripple社はニューヨークのカーネギーホールで、世界の中央銀行関係者を集めて、リップル 「中央銀行サミット」を主催しました。Coindeskの記事によれば、『2018年から外貨準備高を強化するために、G7(米国、イギリス、ドイツ、フランス、日本、カナダ、イタリア)の中央銀行も、仮想通貨の購入を開始する可能性がある』と言います。

CryptoCoinsNewsによれば、『IMFのラガルド専務理事は、「暗号通貨は大規模な混乱を引き起こす」と警告した上で、国際通貨と交換可能な国際準備資産として機能するIMFの特別引出権(SDR)は、すぐに低コストで効率を上げるためにブロックチェーン技術を組み込むことが出来ることを明らかにした』との事。

現在、Bancorプロトコル財団の会長であり、欧州統一通貨ユーロの原型ECUに関わったベルナルド・リエター氏は、現在の貨幣の持つ機能を、以下のの5つに分類する事が出来ると言いました。

  1. 交換の媒体
  2. 価値の尺度
  3. 価値の保存
  4. 投機的利益の道具
  5. 支配の道具

ひょっとしたら、数多く存在する暗号通貨の中から、2018年までにフェニックスを見事探し当てた者だけが、支配者側に回る事が出来るのかも知れません。すでに多くの方がお気づきだと思いますが、正貨であるゴールド(原子番号79)には、将来キャピタルゲイン課税がかからない可能性もあります。

過去、このブログでは「2018年6月15日までに、リップルの時価総額はビットコインを遥かに上回るだろう」と予想しました。はたして伝説通り、Rippleは「鳥になる(金1オンス=10XRP)」のでしょうか?

2018年、Rippleの価格がどのように推移するのかは、正直その時になってみないと分かりません。しかしながら、今確かに言える事は、このブログ「暗号通貨革命」が更に怪しく進化して行く事だけは間違いないと言えそうです。

暗号通貨革命 シーズン1<フェニックス編> 完

カルダノステークプール【OBS】

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