Flare Networkの概要とSparkトークンの申請方法

Flare Network(フレアネットワーク)の概要

Flare Networkは、チューリング完全なFBA(Federated Byzantine Agreement)コンセンサスを使用する世界初のスマートコントラクトプラットフォームです。ノードは、FBAコンセンサストポロジーへの重要な適応を備えたAvalancheコンセンサスプロトコルを実行します。RippleにはCodiusという、XRP Ledger(XRPL)へのスマートコントラクトの実装を目的にするプロジェクトがありましたが、その代わりと言ったら分かりやすいでしょう。古参リップラーである私から見ても非常に大きな可能性を秘めています。

Flare Networkは、安全性とトークンの価値をリンクさせず、スマートコントラクトプラットフォームをスケーリングする新しい方法を核にしています。FBAは、XRPLが採用する合意形成アルゴリズムで、ノード運営に経済的インセンティブを必要としない特徴があります。Flare Networkはこれによって、インセンティブを使用する持続不可能なスケーリングモデルではなく、真に持続可能でスケーラブルなモデルを達成出来ると考えています。Flare Networkは、ブロックチェーン業界の根本的な2つの問題を解決したいと考えています。

  1. 現在パブリックブロックチェーンに保存されている価値の75%がスマートコントラクトを信頼できる方法で利用する事が出来ないという問題
  2. 現在のスマートコントラクトネットワークにおけるスケーリングについての潜在的な問題

なぜFlareはPoSを採用しないのか

Flare Networksは、PoSはトランザクションスループットを拡張する事は可能だが、以下の点で既存社会の実装では価値を拡張する事が出来ないと考えています。

  1. 当面の問題は、ステーブルコインを作るために担保を提供する際、他により高い利回りが得られる方法があった場合、経済的合理性によりステイクは遠ざけられ、ネットワークの安全性が損なわれる危険性がある
  2. 長期的な問題として、PoSの上に構築された価値が高まると、ネットワークの安全性の観点より、それを支えるステークトークンの価値が上昇しなければならない課題に直面する。これは資本がネットワークを守る為だけに他の用途から流用されなければならない事を意味し、当然商取引に見合わないコストを負担せざるを得ず現実的ではない

Flare Networkの特性

Flare Networksは、Ripple社の投資育成部門であるRippleX(旧Xpring)が出資をしているプロジェクトです。このプロジェクトは、過去2年以上に渡りステルスモードで取り組まれて来ましたが、すでに2019年11月からRippleXと提携しXRPLにスマートコントラクトを導入しています。

2020年5月、Flare NetworksはXRPL上でスマートコントラクトをテストする、最初のテストネットCostonを立ち上げました。Costonは、現在も開発者がアプリケーションやプロジェクトの可能性を評価するためのテスト環境として機能しています。

Flare Networkには、以下のような特性があります。

  1. オープンで、パーミッションレスで、チューリング完全である
  2. トークンの所有権がネットワークに権力を与えない
  3. 安全性はスケーラブルでない経済的インセンティブに依存しない
  4. アルゴリズム的に安定した価値を持つ単一の基本アカウントユニットを持つことになり、その一部はXRPを燃やすことによって生成される
  5. シームレスな体験を提供する為に、ネットワークはXRPの暗号化とアドレススキームを採用し、単一の鍵でXRPとFlareの両方が利用可能
XRP Ledger(XRPL)でスマートコントラクトを実現

Flare Networkは、アルゴリズムベースのTrustless XRP(FXRP)の発行、使用、償還を可能にするレイヤ2(L2)のソリューションです。ノードはInterledger(ILP)を活用するのでXRPLとも相互運用性を保ちます。Flare Networkは、Ethereum Virtual Machine(EVM)を統合し、パブリックとプライベートネットワークでスマートコントラクトの利用と実行を可能にします。EVM互換性のためEthereumの開発言語Solidityによる開発が可能で、豊富な種類のEthereumツールをサポートしています。従って、Binance Smart Chain(BSC)同様、Ethereum上のプロジェクトをFlare Networkに移行するは理論的には簡単です。

一方で、FXRPはCosmosやPolkadotのような相互運用性プロトコルを介して、Ethereumと相互運用が可能になります。Flare Networkは、XRPのスマートコントラクトプラットフォームとしてだけでなく、他のネットワークへのパイプラインとして使用可能になります。つまりFlare Networkは、他のネットワークへXRPをブリッジし『価値のインターネット』の実現に重要な役割を果たします。

Flare Networkのアルゴリズムコイン

Flare Networkの主なユースケースは、DeFiを想定したアルゴリズムベースのステーブルコインの発行です。PoSと違い、Spark (FLR)はネットワークの安全性に影響を与えないので、スマートコントラクトで信頼性の高い形で使用するのに適しています。

Flare Networkのアルゴリズムステーブルコインは、対象となる通貨の裏付けがありません。代わりにネイティブトークンであるFLRが担保として使用されます。例えばXRPの価値にペッグされたTrustless XRP(FXRP)と呼ばれるシステムでは、フレアオラクル(FTSO)によって提供されたXRP/FLRレートを基に、システム内の担保の量と担保率から発行できるFXRPの数を定義します。F-Assetsと呼ばれるフレアネットワーク上の資産の保有者には、毎日全体のF-Assetsの保有価値の比率に基づいて報酬プールからFLRが与えられます。FLRを担保にネットワークへ参加するエージェントには、手数料とアービトラージの機会というインセンティブが与えられる仕組みです。

Flare Networkの中核的なインセンティブメカニズムは、ネイティブアルゴリズムであるステーブルコインの価格の安定化に必要な正確なオラクル(FTSO)の為の報酬です。オラクル(FTSO)として直接参加できない人は、PoSのように利益の一部と引き換えにデータプロバイダーへ委任する事が出来ます。

こちらのブログの例では、XRPがどのようにFlare Networkのエコシステムに統合されるのか、そしてネットワーク参加者に新たなインセンティブがどのように生まれるのかを詳しく説明してます。必ず一度は目を通しておきましょう。

Flare Networkの初期パートナー

Flare Networkには、すでにネットワークの拡張プロジェクトとして機能するいくつかの初期パートナーが存在します。

  1. セキュリティトークンの発行とライフサイクル管理プラットフォームのSecuritize
  2. オンチェーンとオフチェーンの金融資産とアイデンティティを管理するための新しいプラットフォームSingularity
  3. 業界の統合を通じてラテンアメリカ向けの送金ネットワークを構築しているBuenoBit
  4. 電子統治ネットワークのためのブロックチェーンインフラを構築しているNeuhanse Network
  5. セキュアなカストディプラットフォームを提供するCustody Digital Group
  6. ステルスに規制されたセキュリティトークンの取引所

またFlare Network上で展開される初のDeFiプロトコルであるFlare Financeは、Spark保有者向けにYFLRのエアドロップを計画しています。

これらはほんの一部で、他にも多くの拡張プロジェクトが初期段階にあり、それらはCostonで発表され次第報告されます。

XRPから始まるユーティリティフォークとは?

Flare Networkは、ICOではなくデジタルアセットであるXRPをベースにした、ユーティリティフォークを行います。従来のフォークは元のチェーンとは敵対的な関係にあり、既存のネットワークのユーザーを奪いその価値をネットワークから完全に切り離そうとするものでした。しかし対照的にFlare Networkのユーティリティフォークは、元のチェーンから価値を奪うのではなく戻すことを目的としています。

Flare NetworkのスマートコントラクトでXRPの利用を可能にし、資産を所有するのに最適なのは、それを利用して利益を得ようとするコミュニティであるXRPホルダーです。Flare NetworkのFLRトークンは、業界初のユーティリティフォークになる可能性があり、XRPLはユーティリティの向上によって利益を得ることが出来ます。FLR保有者は、FLRを担保にFXRPの信頼性の高い発行・償還にコミットして手数料を得たり、時系列オラクル(FTSO)にデータを提供することでリターンを得ることが出来ます。

これらの機能は互いに競合するものではありません。Flare Networkは、XRPLにスマートコントラクトと他のブロックチェーンへのパイプラインの実現可能性をもたらしながら、XRPLが最も得意とする迅速な決済を可能にします。

Spark(FLR)配布の内訳

まずFlare Networksは、開始時にXRPと同じ1,000億FLRを作成します。今回のユーティリティフォークは、現在のXRPの流通量に該当する450億FLRが対象で、既存のXRPの分配量を反映したものです。残りの550億FLRは250億FLRが開発者であるFlare Networks Limitedに、300億FLRがFlare財団と呼ばれる非営利財団に寄付されます。

なおメインネット起動後には、FLRトークンの所有権の輪を広げることを目的として、Flare財団の保有分から特定のF-Assets保有者に専用リワードプールを通じて毎日FLRが配布されます。以下がその例になります。

  • FLTC(ライトコイン)保有者へ50億FLRを配布

2020年12月12日GMT00:00(日本時間午前9時)にスナップショットが行われると、Ripple社およびFlareのサポートを確認していない取引所分は削除されます。450億FLRを請求する権利は、スナップショットのXRP残高に応じて、残りの各アドレスに分配されます。一部のメディアではXRP保有者に1:1の比率で配布されると報じられていますが、これは誤りであり、実際には1XRP = 1FLRよりもより高い比率1.0073 FLRで受け取ることが出来ます。

なお、クジラと呼ばれる特定の個人に関しては10億XRPを上限とし、超過分は、ジェド・マケレーブ氏、詐欺、盗難などの不正所得された分と並んで、Flare NetworkのF-Assets保有者へのリワードプールに回されます。

Rippleの共同創業者であり、Stellarの創設者でもあるジェド・マケレーブ氏の長年に渡る一貫した売却行為は、XRPの市場心理に悪影響を及ぼしています。彼の行動は、FlareのXRPLにユーティリティをもたらすという目的に反する為、今回の配布対象から外されました。

Spark(FLR)の分配方法

Sparkの請求者は、まずネットワークの立ち上げ時に15%を受け取り、残りの85%は最短25カ月から最大34カ月かけて毎月分配されます。月ごとの分配金は2%~4%の範囲で、オラクル(FTSO)によって自動的に決定されます。もしネットワーク開始後の請求になってしまった場合、最初の分配金は「15%+ロック期間の対象分」が一度に配布されます。これらはFlare Networks LimitedおよびFlare財団も含めて、全ての参加者が同じ条件で扱われます。

なぜこのような長期間に渡る分配方法が行われるかと言うと、一定の割合の人々はFLRを無料で貰えるトークン程度にしか考えておらず、Flareの真のユーティリティの目的を理解していないからです。このような分配方法で市場に供給されるトークンの量を制限する事で、彼らが市場に与える悪影響を制限する事が出来ます。FLRの分配構造は、過剰な流動性を制限することに加えて、ネットワークに価値と実用性をもたらす初期のエージェントやFTSOに大きな報酬を提供します。

FLRの配布方法は、提携取引所に預けていた場合はあなたのアカウントに配布され、自己管理分はXRPLアドレスのMessage Keyに設定したEthereumスタイルのフレアアドレスに配布されます。気になる初回の配布時期ですが、Flare Networkによれば2021年の第2四半期後半を目指しているとアナウンスされています。

なお、シンガポールの取引所のBitrueでは、すでに初回配布前の2021年1月6日からIOUとしてFLRの取り扱いを開始しています。以下のページでは登録方法の手順について、初心者の方にも分かりやすく画像付きで解説しています。興味のある方は事前に口座を開設しておく事をお勧めします。

ユーティリティフォークの注意事項

あなたの取引所がユーティリティフォークに対応しているか否かは、Flare Networkのホームページ上で確認出来ます。気を付けて頂きたいのが過去のBTCのハードフォークなどと違い、スナップショットの段階でディストリビューション(流通)をサポートしていない取引所に置いていると、その時点であなたの請求権利は全て放棄されてしまいます。あなたの請求権利分は他の有効な請求者に分配され、決して後から貰える事はありません。

つまりXRPのユーティリティフォークで誕生するFLRは、ユーティリティーをもたらす目的で作られており、それらに協力しない取引所には提供しないというスタンスのようです。スポンサーの兼ね合いなのか、これらの内容は日本のメディアではあまり報じられていないので注意が必要です。

なお日本の取引所連合は、2020年12月4日に『国内事業者12社(オブザーバー1社)は、2022年6月12日までに日本暗号資産取引業協会(JVCEA)と金融庁に上場承認された場合、当該国内事業者はSparkトークンを請求し、XRP保持者に分配する』ことを発表しました。

これで多くの日本の取引所は、スナップショットの段階で正式なサポート取引所としては参加出来ない事が決まりました。あなたはローンチ時に確実にFLRを手に入れる為に、すぐに正式なサポート取引所にXRPを移すか、自分で管理しているXRP Ledgerに移す必要があります。重要:必ずスナップショットの日付より前にこれらのアクションを実行して下さい。

Sparkトークンの請求手順

XRP Ledgerで自己管理していた方のオプトイン申請の方法は、XRPLアドレスのMessage KeyフィールドにFlareアドレスを設定するだけです。これをスナップショットの日付から6ヶ月以内に行う必要があります。6ヶ月経っても未請求の場合、すべてF-Assets保有者へのリワードプールに回されてしまいますのでご注意下さい。以下のページで、代表的なXUMM(サム)とLedger Nanoでの請求手順をそれぞれ紹介します。

<随時情報は追加します>

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